大気中には容量で約79%の窒素が含まれています。その大部分は土壌中の有機物から微生物により分解されて大気中に放出されたものです。
人間が肥料として土壌にまいた肥料としての窒素成分も、天然由来の土壌中の窒素成分と通常同じ運命をたどります。
下のグラフをご覧ください。通常散布された化成肥料中の窒素成分のおよそ半分は、植物に吸収されずに大気に戻ったり流れていってしまうことになります。100万円分の肥料をまいて半分無くなっているとしたら、恐ろしいことですね・・・でもそれらは人間の目には直接見ることができないので皆さん気にされていないようですが・・・・これらは土壌の温度、有機物量、pH、水分量、酸素量などの影響を受け変化します。
しかも土壌中の硫安や尿素などの肥料の窒素成分は通常3日から2週間程度しか効果が持続できないといわれています。それ以降は芝生にとって必要な窒素成分が維持できなくなってしまいます。そのために芝生の生長が衰え根が上がり抵抗力が下がります、ターフの密度が下がり、デボットの再生が遅くなり、病虫害、雑草の侵入などの障害が出てきます。また、根上りのために乾燥害も簡単に起こることになります。
【実際に計算して見ましょう】
仮に芝生が吸収できる一日の窒素量が0.1g/uだとして、8-8-8の化成肥料を50g/uまいたとします。
肥料50g中の8%の窒素は4gとなります。
土壌中に2週間窒素が存在できたとして、芝生がその期間吸収できる窒素成分は0.1gx14日=1.4gにしかなりません。
4gまいた窒素成分の半分が土壌に残れたとしても、結局芝生は1.4gしか吸収することができませんでした。
これは与えた肥料の35%しか活用されていないことになります。
8-8-8が1袋(20kg)、単価2500円として150000u x 50g=7500kg=375袋、総額約95万円の費用がかかっていますが
窒素成分として芝生に吸収されているのは33万円分・・・62万円分が無駄になっているとも考えられます。
この目に見えない現実(無駄)をどうするか・・・・
この答えが「緩効性」もしくは「徐放性」肥料の選択であります。
シンプロット社の肥料のみならず、「芝生専用」といわれる肥料の多くが「窒素成分」を緩効性肥料にしています。それは上に説明したような窒素の大量な無駄が起こっているからです。芝生は毎日刈られて、毎日伸びなければなりません。ですから毎日必要な量の窒素成分を補わなければならないのです。しかし自然界はそれを許してくれません。即効性の窒素成分を毎日10日おきに(0.1gx10日=1g、8-8-8の肥料で12.5g/u)まき続ければ緩効性窒素肥料はいらないかもしれません。しかし人件費を入れたコストは膨大になり現実的ではありません。
そして緩効性といってもすべてが同じものではないのも事実です。
シンプロット社の緩効性肥料は、複数の緩効性技術を利用しており、さまざまな場面に最適な肥料を選ぶことができます。
無駄を省き、最低のコストで最高のターフを作ることができるのが『シンプロット社の芝生専用肥料』なのです
肥料の使用方法等のご相談はお気軽にお寄せください。